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執筆者の写真神凪 洸

制作日記05

更新日:2021年12月8日

昨今、様々な理由でじっくりプレイする暇がなくなりつつあります。

そんなユーザーでも気軽に手軽にゲームを遊べるようにと

制作側は様々な方法を取ります。

フリゲでもその波は襲いかかっており、便利システムがあるなしで

評価が変わることもしばしば……。


いわゆる「サクサクプレイ


これについて、ずーーっとモヤモヤイライラしてたんですが

最近、自己完結したのでちょっとばかし語ろうかなと思います。


まず僕は別に「サクサクプレイ」そのものにモヤモヤしてる訳じゃないです。

これを受けるプレイヤーの態度にモヤモヤイライラしてるのです。

じゃぁ、なんでイライラするのかなと考えた結果

「ゲーム側の都合」と「プレイヤー側の都合」をごっちゃにされて

プレイヤー都合を押し付けられる感じが嫌なのでは? と。


例として「雑魚戦」

スキップ機能、自動戦闘、高速機能と

そういう便利システムを求められがちな気がするし

バランス問題として言われる、通常攻撃だけですぐ倒せるくらいが

ちょうどいい的な話もモヤッとする。

序盤のバランス設計としてならまだわかる。

けど、それを最後まで求められると

それって雑魚戦いります?って感じてしまうんですよね。

果たしてそれ本当に「バランス問題」?

大半の作品は後半につれて雑魚敵も手強い感じに設定される。

ほとんど戦わなくてもボス戦いけるくらい、とか

1レベル上がればワンパンで倒せるようになる、とか

ワンランク上の装備にすれば、とか。

もちろん、ゲームのコンセプトなり難易度なりはあるから

一概には言えないが、序盤から厳しい作品なら

そういう難易度のゲームの可能性もあるわけで。

そしてゲーム側は「プレイヤーの工夫次第」で楽になるよう

ある程度設計するようにしてるわけで。


雑魚戦でいちいち属性なり耐性なり考えてコマンド入力するの面倒だから

一撃で倒せるようになるとコマンド入力面倒だから

他の作品でも便利システムいれるべきみたいな意見をたまに見かけます。

もちろん、それが雑魚が硬すぎる(正攻法がない)とか

エンカを回避する術がないってなるなら

それはゲーム側の都合だから「いれるべき」になるのはわかるけど

それらを攻略する選択肢があるにも関わらず、そう言われると それちょっと違くない?って思うわけです。


ここで来るだろう意見として

「めんどくさいと思わせないようにその作業を面白く感じるように作ればいい」

あると思います。

それが出来たら苦労はしない。

というか、制作側だってプレイヤー側に回るからそういう気持ち理解してるんですよ。

だからこそ、作業感を少しでも楽しくなるように工夫してる。

でもその工夫がそういう層に刺さるかはわからない。


これはゲームだけの話じゃないが、

「自分なりに楽しめる方法を考えながら遊ぶ」という癖は必要だなと。

「雑魚戦時間がかかってめんどくさい」→「サクッと出来るようにちょっと装備と編成変えてみるか」

「コマンド入力めんどくさい」→「エンカしないようにダンジョン歩く方法探してみるか」「雑魚戦しなくてもイベント戦勝てるように対策してみるか」っていう

思考が出来るようにプレイヤーは意識し

制作側もそういう気持ちになれるように選択肢を沢山用意するように意識したいな。

まぁその選択肢増やすのってすんごく大変なんですけどね。

便利システムって制作側プレイヤー側Win-Winですよね……。



とまぁ、一時期この話で めちゃくちゃモヤモヤイライラしてて

通り魔の言い訳みたいな感じで、むしゃくしゃしてやった結果、導入した

「モード選択」について。(本題)


前作「レトリカルワンダーランド」にも導入した「物語モード」は

いわゆる「雑魚戦スキップ機能」だったんですが

オルフィニでは、それが限定化されました。

大きな違いとして

「物語モード」

  • イベント、ボス戦のみ

  • メインシナリオのみ

  • どこでもセーブ

「重厚モード」

  • サブイベントなどのオマケ要素あり

  • 装備種類が豊富

  • EXダンジョンあり

  • 途中、一度のみ物語モードに変更可。

となります。

「どこでもセーブ」に関しては本来は必要がないゲーム設計にしてるんですが

それでも入れて欲しいというような意見がありそうだと判断し

物語モード限定でいれてあります。

ゲームオーバー概念がなく、雑魚戦で全滅しても

その場で復活して探索再開できますし

イベント戦では宿屋に強制帰還で、セーブできる場所も宿屋ですし

ダンジョン自体もそこまで長く広い訳でもなく

全滅時のペナルティが一切ないので。


プレイ時間的にも「物語モード」はまさにサクサクですが

装備を作る手間は重厚モードよりも多分、手間だと思います。

その分、難易度もめちゃくちゃに低いので

本当にサクッとなんも考えずに消費するだけ勢にピッタリです。

オマケ要素一切ないのも親切ですね!!!


……うん、当時の僕は本当にイライラしてたようです。

しかし、結果としてはいい判断だなと思ってます。

プレイヤー層の幅が広がりクリア率も上がるだろうし

自分達の好きな設計を我慢せずに入れられるし

なにより、長編三部作なのでサクッと物語を見れると

もう一回物語をおさらいするって手法が取りやすいので。

モード別に設計する手間は、凄いですけど。

負のエネルギーも時には役立ちますね。

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